2007年10月14日日曜日

人間の人生は・・・

今日、夕方のテレビ番組に私の好きな鳥越俊太郎氏がその娘さんと秋のマツタケを楽しむという旅行番組を見た。  彼は大腸癌が転移して肺がんを患っている。 聞けば、彼は癌と向かって闘う! 癌を見つめる!と言っている。 手術の後、二人の娘さんが両手を握っていてくれた、と嬉しそうに語ってもいる。 その番組の中で彼は「人間の人生は思い出だけなんですよ」と語っていた。 そして「僕は死ぬことは怖くはないが、遺される娘達が悲しむのを想像するのが苦しいのだ」と言い、娘さんは思わず涙ぐんでいた。 私も時々同じことを考える。 ある年齢になると知らず知らずに死を意識し、特に友人などの死に出会うと、その思いは強くなるだろうと思う。 死んでいく人より、残る人のほうが悲しいわけだ。 

今日料理教室の終ったあと、二階の亡夫のデスクをカタズケ始めた。 何度も試みながら捨てるのを躊躇ってしまいまた元のところにもどしてしまう。 正に私の年になり、家族もない身としては、思い出で生きている部分が多いかもしれない。  整理していて、どうしても捨てられない物のなかに、夫のボロボロになった名刺入れがある。 その中には最後の職業の名刺、亡くなる少し前に交わしたと思われる名刺、それに驚いたと言う胸かキュン!としたのは彼の写真、私の写真、彼がイギリスへ行っていた頃送った覚えのある金沢で撮った母と私の写真が入っていたことだ。 徹底的なニヒリストだと思っていた夫の意外な部分を見た気がした。 思わず何年もたった今でも目頭が
熱くなった。 正しく、夫のことについては「思い出だけで生きている」そのもので、日に日に美化されていく。

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